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遺言(いごん・ゆいごん)

遺言とは

人が死んだあとに、自分の財産をどうするかを表した物が遺言です。そして、遺言は遺言書という形で書面に残します。 「遺言」の読み方ですが、「ゆいごん」や「いごん」等といいます。どちらでもよいでしょう!

宅建試験における遺言のポイント

  • 遺言は、満15歳に達すればすることができ、法定代理人(親)の同意は不要です。つまり、遺言は単独で行えるということです。 そして、15歳未満の者がした遺言は、無効となります。いったん有効となり、あとで取り消しができるわけではないので注意しましょう!
  • 制限行為能力者であっても、満15歳に達していれば、遺言できます。 ただし、成年被後見人は、事理を弁識する能力を一時回復したとき、2人以上の医師の立会いのもとに単独で遺言することができます。
    ※事理を弁識する能力を回復していない場合に行った遺言は無効
  • 遺言の効力は、「遺言者の死亡のとき」から、その効力を生じます。 検認を経る必要がある場合に検認手続きを行わなかったとしても、効力は生じるので注意しましょう!
  • 遺言者の死後、遺言書が何通も見つかることがあります。その場合、前の遺言と後の遺言との内容が抵触(矛盾)する場合、抵触する部分について、後の遺言で前の遺言を取消したものとみなされ、後の遺言が優先されます。
  • 遺言者は、いつでも遺言の方式に従って、遺言の全部又は一部を撤回することができます
  • 受遺者の「遺贈の承認及び放棄」は撤回することができない
  • 遺言がない場合は、遺産分割協議という相続人による話し合いによって相続分を決めますが、それでも決まらない場合は、家庭裁判所の判断にゆだねられます。その場合、法定相続分の規定にしたがって、決定されます
  • 遺言には、自筆証書遺言公正証書遺言秘密証書遺言の3種類がある。
  • 遺言者は、遺言で1人又は数人の遺言執行者を指定し、またその指定を第三者に委託することができる。
  • 遺留分を侵害する遺言書も有効。侵害する部分は遺留分減殺請求によって解決する
  • 遺言に停止条件を付けることもできる

遺言の撤回

遺言者はいつでも遺言いつでも撤回できます。

例えば、被相続人Aが甲土地を所有していたとします。

そして、Aが「甲土地はA死亡後、Bに相続させる」という遺言をした後に、
Aが「甲土地はA死亡後、Cに相続させる」という遺言をした場合、
Bに相続させる旨の遺言撤回されたものとみなされ、Cに相続させる方が優先します。

受遺者の「遺贈の承認及び放棄」は撤回することができない

まず、遺贈とは、遺言により財産の全部または一部を贈与することです。 例えば、「甲地をAにあげる(無償で譲る)」旨の遺言があり、その後、Aが、この遺贈について、承認します!(=甲地はもらいます!)と主張したり、この遺贈は放棄します!(=甲地はいらない)と主張した場合、あとになって、この承認・放棄を撤回することはできません。

そして、遺言には「自筆証書遺言」、「秘密証書遺言」、「公正証書遺言」などがありますが、民法で定める方式によらないと効力が生じません

民法で定める方式で記載された遺言は、その者が死亡した時から効力が発生します。

また、遺言満15歳に達した者がすることができます。
成年被後見人であっても、判断力を一時回復した時は、2人以上の医師の立会により遺言できます。

自筆証書遺言

自筆証書遺言のポイントを列挙します。
  • 自筆証書遺言の場合、証人は不要
  • 自筆証書遺言は「家庭裁判所で検認」を受ける必要がある
  • 全文を自署すること(自分の手で書くこと) ※ワード等のパソコンで描いたものは無効です。
  • 日付を入れること。 ※西暦でも和暦でもよいですが、きちんと日にちが分かるように記載しないといけません。 つまり、「2020年5月末日」は良いですが、「2020年5月吉日」はダメです。
  • 署名・押印をすること ※印鑑は実印でも認印でもよい
  • 自筆証書遺言が本人が保管する

公正証書証書遺言

公正証書遺言のポイントを列挙します。
  • 公正証書遺言の場合、2人以上の証人が必要です。 ※未成年者、遺言者の推定相続人と受遺者(遺贈を受ける人)、配偶者と直系親族、公証人の配偶者、四親等内の親族等は証人となることができません。
  • 公正証書遺言は「家庭裁判所の検認」は不要
  • 遺言者が公証人へ口頭で遺言の内容を伝えて、公証人が遺言書を作成 (証人2人が立ち会う)
  • 遺言者と証人、公証人が署名押印する
  • 公正証書遺言は公証人が原本を保管する

秘密証書証書遺言

公正証書遺言のポイントを列挙します。
  • 公正証書遺言の場合、2人以上の証人が必要です。 ※未成年者、遺言者の推定相続人と受遺者(遺贈を受ける人)、配偶者と直系親族、公証人の配偶者、四親等内の親族等は証人となることができません。
  • 秘密証書遺言は「家庭裁判所の検認」が必要
  • 秘密証書遺言はワードなどパソコンで記載してもよい。 ※署名は自筆でないといけない
  • 遺言者と証人、公証人が署名押印する
  • 秘密証書遺言が本人が保管する

遺言執行者とは

遺言執行者とは、遺言の内容を正確に実現させるために必要な手続きなどを行う人の事です。 遺産分割における財産目録の作成や、預貯金の管理、不動産の相続登記の手続きなど、遺言の執行に必要なすべての行為を行う権限を有します。 例えば、相続人がA・B・Cの3人いたとします。遺言に「甲地はAに相続させる」と記載したとしても、所有権移転登記をする際、A・B・C全員の印鑑証明等が必要になります。 しかし、遺言執行者がいれば、遺言執行者の印鑑証明と、相続を受けるAの印鑑証明があれば、相続登記ができます。 遺言の内容通り、スムーズに手続きをおこなうために、遺言執行者がいると考えれば十分です。

遺言に停止条件が付いていた場合どうなるか?

停止条件とは、条件内容が成就した場合に、(遺言の)効力が生じるという意味です。 例えば、相続人Aが2020年の宅建試験に合格したら、甲土地をAに相続させる。 といった遺言です。 この場合、2020年の宅建試験の合格発表まで結果が分からないです(条件が成就するかどうかわからない)。それまでは、遺言の効力は停止状態です。 そして、2020年の合格発表で、Aが合格していれば、甲土地はAが相続し、不合格であれば、通常の遺産分割協議の対象となります。

 

 

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